開催趣意

生物遺伝資源の超低温保存研究集会 Cryopreservation Conference 2018 のご案内

新規超低温保存技術の開発やガラス化メカニズムに関する基礎研究の最新情報および基礎知識を共有し共同研究の輪を広げたいと思います。超低温保存技術は、生命科学研究分野で代々継承してきた遺伝資源だけではなく、ゲノム編集等で新たに作出した多くの変異体バックアップのためにも大変重要な技術です。

 Cryopreservation Conference は今年で5回目の開催となります。昨年は研究学園都市つくばで開催し130名を超える研究者・関係者が集まり活発な議論をしていただきました。参加者は年々増加しており、このカンファレンスが Cryobiologist の研究成果発表の場としてだけではなく、非モデル生物等の超低温保存プロトコル開発を成功させるためのアドバイスを受けられる場としても、機能する必要性を感じています。
 2018 年度は、「加速する超低温保存研究 〜ガラス化メカニズムから新規保存方法を開発する〜」をテーマに開催いたします。参加者にとって魅力的な会となるように、今年度は新たに「保存法が未確立の生物遺伝資源の研究支援」をより積極的に推進したいと考えています。具体的には、Cryobiologist から「診断書と保存法開発に向けた処方箋」を提供するという新しい企画を考えています。Cryobiologist の知見と長年の経験から提供された処方箋を受けて研究を進めることで、保存法開発のさらなる進展を期待しています。また本カンファレンスの継続開催が、これまで通り保存技術開発者とバンキング関係者の両者が刺激し合う機会となること、Cryopreservation 分野での新たな研究課題・共同研究を創出する架け橋となることを祈念しております。

オーガナイザー代表 田中 大介